汗は交感神経が制御している
自律神経は、自分の意思でコントロールすることができないものです。自律神経には、心身を興奮させる交感神経と、リラックスさせる副交感神経があります。発汗は、交感神経の刺激によってコントロールされています。つまり、汗は、自分の意思で出したり止めたりできないのです。
汗は、呼吸によって間接的にコントロールしよう
自律神経の働きの中で、唯一「呼吸」だけは、自分でスピードを調整できます。この呼吸をコントロールして、発汗を抑えるという方法があります。ゆっくりと呼吸をすれば、それにつられて心臓の鼓動も遅くなります。さらに血圧も下がって、筋肉もゆるみ、交感神経の緊張が解けていきます。しだいにエクリン腺の活動も静まり、その結果、発汗がおさまっていくのです。発汗がおさまれば、足のムレが軽減され、ニオイもおさまることになります。
ストレスのせいで汗をかく「精神性発汗」
ストレスが原因で汗をかいてしまう「精神性発汗」というものがあります。「精神性発汗」により足にたくさんの汗をかいてしまうような人は、真面目で完璧主義、努力家で恥ずかしがり屋という傾向があります。つまり、周囲の人たちに気を使い、ストレスを感じることで、汗をかいてしまうわけです。
開き直ることも大切
「精神性発汗」の場合には、逆転の発想が必要になります。「汗を止めなければ」と悩むのではなく、むしろ「どんどん汗をかいてやろう」と思って努力をするのです。そうすると、かえって気持ちが落ち着いて、汗がおさまってくることが多いようです。「眠れない」と悩んでいるうちはなかなか寝られないのに、「朝まで起きてやるぞ」と開き直ったら、かえって知らない間に寝てしまった、という経験がある人もいらっしゃるでしょう。同様に、開き直りが「精神性発汗」を抑えることもあるのです。
確実なニオイ対策のために、ニオイチェックをしよう
紹介した対策法は、誰にでもできるものですので、ぜひ試してみてください。とはいえ、自分のニオイは、自分ではわかりにくいもの。自分では、対策をして安心していたとしても、実は周りの人にはまだニオっていた、なんてこともあります。そうならないためにも、常日頃から自分のニオイを客観的にチェックし、把握しておくことが大切です。